ごあいさつ about

株式会社エス土地調査企画は
岡山県立大学デザイン学部と
共同研究事業に取り組みました。



デザイン学部建築学科の学生さん達(卒業済)のアイデアをベースに、西川博美准教授がサポートしながらデザインされたプランを、実際に弊社の所有する分譲住宅地へ建築して販売しようという取り組みです。これから建築の業界での仕事を目指す若い人材の方達が、実際に教材として施工状況や現場の流れ、そしてお住まいになられるお客様への引渡しまでを体験することにより、リアリティの高い経験をして頂ければと考えています。



当初のイメージ図


PROJECT MEMBER

中山田 英樹株式会社 エス土地調査企画
代表取締役
弊社は倉敷市福島にて不動産業を営む株式会社エス土地調査企画と申します。
この度、私共の取引先金融機関である玉島信用金庫様のマッチング紹介により、岡山県立大学デザイン学部との提携事業に取り組んでおります。
具体的には、デザイン学部建築学科の学生さん達(卒業済)のアイデアをベースに、西川博美准教授がサポートしながらデザインされたプランを、実際に弊社の所有する分譲住宅地へ建築して販売しようという取り組みです。これから建築の業界での仕事を目指す若い人材の方達が、実際に教材として施工状況や現場の流れ、そしてお住まいになられるお客様への引渡しまでを体験することにより、リアリティの高い経験をして頂ければと考えています。

弊社は平成10年に創業し、倉敷市を中心とするエリアにて分譲宅地の造成販売、仲介の業務などを手掛けています。過去には倉敷市茶屋町地内において「くらしきセレクト14住宅博」という名称にて、ご覧になられたお客様が現実に購入できる価格帯で設定したリアルサイズのモデルハウス博覧会を開催したりもしています。
今回の岡山県立大学とのプロジェクトなのですが、実はお酒を飲みながら交わした、何気ない会話がスタートのきっかけになっています。弊社はグループ会社にて飲食店(BAR)を運営しておりますが、そのお店に偶然来られた大学生の方と少しお話する機会がありました。 例えばオブジェや装飾、インテリアのデザインなどは実際に作品として作れるけれども、都市計画や土木、建築は作品として作ることは難しい。卒業制作についての会話だったと思います。
お話した方は土木関連業界を目指していた岡山県立大学の学生さんでした。
実はその時には、「そうよね・・」と会話しただけでした(笑)。そして翌日営業会議があったのですが、その最中に「んー?」建売で実際に建ててみようか??こんな流れの中で生まれた今回のプロジェクトです。
しかし、建築の勉強をされている学生さんのいる大学との繋がりなんて全くありません。前述の学生さんは偶然お話しただけで連絡先も知りません。さあ、どうしたものかなと弊社取引金融機関である玉島信用金庫鶴形支店の担当者さん(現支店長)に相談したところ、「面白いかも!」と興味を持って頂き、本部の産学官連携を主幹とする部署の方達との繋がりから岡山県立大学をご紹介頂いたことでこの提携が実現しました。


皆さんもご経験があると思いますが、どんな業界、どんな仕事をしていても、必ずやその業界の常識であったり固定観念が生まれたりするものだと思います。私どもの業界だと、気がつかない内に、建物は南向きが良い、キッチンは朝日が当たる場所が良い、水回りは・・・寝室は・・実際に今回の実行プランの原案を見た当初は、「ん?」という違和感というか、馴染まない感じというか・・この時に「あっ、これが固定観念だわ!」と思いました。
そこからは可能な限り学生さん達のお話や考えを聞き、コスト面、販売面も考慮しつつ、ようやくこれで勧めてみましょうという建物プランが完成しました。

現在、本プロジェクトは総社市井手地内において、私どもが古くから繋がりのある倉敷市真備町の株式会社中本屋工務店が設計・施工を請け負って頂き、建物完成に向けて取り組んでおります。
当初の計画着手からは、幾度にもわたるプランのやり直しや見直し、また、倉敷市を襲った豪雨災害であったり、新型コロナウィルスの影響であったりと、当初予定より大幅な遅れの中でこのプロジェクトは進んでおります。そのため、実際にプランを作成した学生さん達は、既に大学を卒業して実際に建築に関わるお仕事をされています。なので、就職をされた地域から仕事のお休みを利用して現地を見に来て頂いています。また、この建物の施工状況は、後輩の学生さん達の勉学の題材に利用できている面も、今回このプロジェクトに取り組んだことは十分価値のあることだと考えています。

本物件の完成は、令和3年11月の予定です。皆様には、12月初旬より内覧して頂けるのではないかなと思っております。若い力の、斬新でアイデアや想いの詰まったこの住宅を是非ご覧になって頂ければと思います。そして、この家に住みたいと思っていただける方にこの土地・建物をご購入頂き、携わった皆の想いを“繋” いで頂ければと思います。
どうぞよろしくお願い致します。
荒川 依里香岡山県立大学 4年生
(令和2年3月卒業)
私は令和2年3月に岡山県立大学を卒業した、荒川依里香と申します。
この度、私の卒業制作を兼ねた共同研究として、この住宅の設計に携わらせていただきました。卒業作品が形として残り、多くの方に見ていただけるというのはとても感慨深く、このプロジェクトに携わったすべての皆様に感謝しております。

では早速ですが、この住宅のコンセプト「繋」についてご説明致します。「繋」というのは、住宅の内と外を「つなぐ」ことを表しています。
私の個人的な考えではありますが、現代の多くの住宅は家庭内の安全を守るために、内と外を完全に分離し、外部に対して閉鎖的な構成になっている住宅が多いのではないかと感じていました。
私の祖父母の家では縁側にご近所さんと座ってお茶をしながら世間話をしたり、雨除けの覆いがある半屋外的な空間で親族が集まってバーベキューをしたりします。
そうした内と外の中間的な空間を作ることで、その土地ならではの自然を感じられたり、近隣住民や親族、友人とのコミュニケーションの場として活用できるのではないかと考えました。

具体的には、この住宅のメイン空間となるリビングとその東西のテラス、ウッドデッキが、コンセプトである「繋」を表現している空間です。
まず、リビングの天井を吹き抜けにし、東西をできるだけ上の方まで開口部としました。
実際に施工中の現場に足を運んだ際、リビング東西の窓を開放すると、風が流れてきて、とても気持ちが良かったです。
また、テラス、ウッドデッキ共に屋根をかけて半屋外的な空間とし、「屋外⇔半屋外⇔屋内」と空間が繋がるよう意識しました。テラスとリビングは床材を統一しており、窓を開放すれば一体として使用できるアウトドアなリビングをイメージしています。
プランを決めていく打ち合わせの中で、親戚や友人とホームパーティーが出来るような空間になれば良いね、という話があり、来客時は賑やかなパーティーができるように広い空間としています。もちろん普段は窓を開放し、自然を感じながらくつろぐことのできる、そんな空間をイメージしています。
そうした大空間に対して、家事室やワークルームなどの小さな部屋を用意し、住宅としての機能性を高める工夫を凝らしました。

また子供部屋のある2階からは、吹き抜けを通して、リビング・ダイニングが見渡せるようになっています。

内と外を繋ぐことで、近隣の方、友人、親戚とこの住宅に住まわれる方の関係を繋ぐ住宅になること願っています。
西川 博美岡山県立大学 デザイン学部
建築学科 准教授
 モデルハウスの設計案のお話しをいただいたのが、2018年でした。それから基本プランが完成したのが1年半後です。通常の設計作業と比べて、とても長い時間がかかってしまいました。それは、西川ゼミの学生・大学院生たちと議論をつくし、何度も作り変えながら設計案を考えて行ったからです。学生たちは未だ設計のプロではありませんが、だからこそ住宅とは何か、暮らすとはどういうことかというような素朴な疑問から、みずみずしくて新鮮なアイデアを次々と提示してくれました。完成した設計案には、そうした学生たちの思いがつまっています。もちろん、実際の設計案として必要となる品質や技術的解決は、私や工務店の方々が手を加える形で実現させています。

では具体的にどのようなアイデアが盛り込まれることになったのでしょうか。最初に、エス土地調査企画の中山田社長が、私たちに語ってくださったのは、たくさんの人が集まって楽しくお喋りができるような家にしたいという構想でした。この構想は、設計案を考える前提条件となりました。その上で、学生たちがこだわったのが、周辺の自然環境をどのようにしたら室内空間に取り込めるかという課題です。田園風景が広がる環境ですが、都市計画道路敷設の計画もあり、周辺環境は今後も変化していくことが予想されています。しかし、たとえどのような環境になったとしても、周囲の気配が家の中でも感じられるように、外に開いた住宅にしたいという思いから、設計案は何度も修正が加えられていきました。

人が繋がり、さらに周囲の環境にも繋がる。この設計案がどのような評価を受けるか、取り組んだ学生たちもワクワクしながら期待をしています。こうした素晴らしい機会を与えてくださったエス土地調査企画の中山田社長をはじめ、スタッフの皆様、そして、学生の案を粘り強く現実の物件として導いてくださった中本屋工務店のご担当の皆様に、心より感謝申し上げます。
内田貴明(工務部) / 西井滉一(設計監理部)内田貴明(工務部) / 西井滉一(設計監理部)株式会社 中本屋工務店
私は学生の考えたモデルプランを一目見た時にとても面白い住宅だと思いました。設計の仕事に携わって数年たちますが、自分では考えつかないような間取りで、私のアイデアの幅が大きく広がったように感じています。
自分の今までの経験と知識を生かして少しでもこのモデルがより良い作品になるように全力でサポートをさせていただきました。
設計していくうえで岡山県立大学の西川准教授をはじめ、岡山県立大学の学生、エス土地調査企画の中山田社長と試行錯誤を繰り返しながら図面になって、形になっていくのがとてもうれしかったです。
このような素晴らしい機会を頂けたことを心より感謝申し上げます。
貴重な経験をありがとうございました。

Contact お問い合わせ

ご質問などありましたら、
お電話・お問い合わせフォームよりお問い合わせください。

TEL 086-430-2630

平日:9時~18時
(定休日/水・日・祝日)